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大熊製薬(Daewoong Pharmaceutical)が開発した脂肪分解注射「ブイオレット(Violett)」が、あご下(顎下)以外の部位、特に上腕(二の腕)への適用でも有効性を示したという国内初の臨床研究結果が発表されました。本研究は、今後の脂肪溶解施術の適用領域拡大の可能性を示唆するものであり、注目を集めています。
この研究は、中央大学病院のパク・グィヨン教授および**ユン・チュンシク医師(イェミウォン皮膚科)**が共同で行い、**米国のSCIE級国際学術誌『Journal of Cosmetic Dermatology』**に掲載されました。
「ブイオレット」は、2021年に大熊製薬が発売した韓国初のデオキシコール酸(DCA)を有効成分とする脂肪分解注射剤で、脂肪細胞そのものを破壊して数を減らすことで部分痩せを実現し、肌の弾力改善にも効果が期待されるとされています。
■ 上腕部への3回施術で最大7.49mmの皮下脂肪減少を確認
今回の研究では、「ブイオレット」を5mg/mL(1:1希釈)および2.5mg/mL(1:3希釈)で調整し、上腕後面に対して計3回、8週間間隔で施術。その後20週間にわたり経過を観察しました。
その結果、皮下脂肪の厚さは平均7.49mm(5mg/mL群)および4.68mm(2.5mg/mL群)減少し、上腕周囲径もそれぞれ1.55mm、1.1mm減少したことが確認されました。
■ 濃度により痛みの強さが異なる傾向も確認
また、VAS(視覚的アナログスケール)による痛みの評価では、5mg/mL群で平均5.7点、2.5mg/mL群で2.3点となり、希釈率を高めるほど痛みが軽減される傾向が見られました。これは、DCA施術における痛みの軽減方法として、低濃度施術の可能性を示すものです。
■ 非外科的ボディシェイプの新たな選択肢に
中央大学病院のパク教授は、「今回の臨床試験は、デオキシコール酸を上腕部に適用して効果を確認した世界初の研究」であり、「施術効果だけでなく患者の疼痛反応まで分析し、より多様な部位への安全な施術適用可能性を提示した」とコメントしました。
今回の研究は、従来は顎下への限定使用が多かったDCA製剤を他の部位にも拡張可能とする科学的根拠を提供し、非手術による部分痩せ・体形改善を求める人々にとって新たな治療オプションとなることが期待されます。