
デンマークの製薬企業ノボノルディスク(Novo Nordisk)は、経口肥満治療薬「飲むウィゴビー(Oral Wegovy)」に関して...
デンマークの製薬企業ノボノルディスク(Novo Nordisk)は、経口肥満治療薬「飲むウィゴビー(Oral Wegovy)」に関して、米国食品医薬品局(FDA)に承認申請を行ったと発表しました。
「飲むウィゴビー」は、すでに注射剤として使用されている「ウィゴビー」と同じ有効成分であるセマグルチド(semaglutide)を配合した経口製剤で、1日1回50mgの用量で服用するタイプです。セマグルチドは、GLP-1受容体作動薬に分類され、食欲の抑制および満腹感の増進を通じて体重減少効果が確認されています。
ノボノルディスクは、注射による治療への心理的・身体的負担を軽減し、治療へのアクセス向上を目的として経口製剤の開発を進めてきました。臨床試験の結果では、注射剤に比べて服用の利便性が高く、体重減少効果や安全性の面でも良好な結果が得られたと報告されています。
肥満治療市場は、米国をはじめとする主要国で成長を続けており、経口薬の登場により、患者の治療選択肢がさらに広がることが期待されています。ノボノルディスクは、今回の経口製剤によって肥満患者への対応力を一層強化していく方針です。
FDAは現在、提出された臨床データをもとに承認可否を審査しており、最終的な判断は2025年内に発表される見込みです。
ノボノルディスクは今後も、より多様な治療選択肢の提供を通じて、肥満治療分野におけるリーダーシップを継続する考えです。